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2011/1/7

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Conductix-Wampfler

この記事の要約

ドイツの産業設備メーカー。エネルギー伝達システムやデータ中継システム、ケーブルなどを生産している。同社の製品は工場のオーバーヘッドコンベヤーや搬送システム、クレーン、電動車両の非接触給電システムなどに使用されている。\ […]

ドイツの産業設備メーカー。エネルギー伝達システムやデータ中継システム、ケーブルなどを生産している。同社の製品は工場のオーバーヘッドコンベヤーや搬送システム、クレーン、電動車両の非接触給電システムなどに使用されている。

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本社は、スイスおよびフランスとの国境に近いドイツ南部のヴァイル・アム・マインに置く。2009年の売上高は約1億6,300万ユーロ。世界に約1,000人の従業員数を持つ。

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同社は1959年にマンフレート・ヴァンプフラー氏がゴム緩衝器などのメーカーとして設立した。1970年代にアイルランドと米国に進出し、1990年代にはアジア市場にも事業を拡大した。

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1990年代後半にはIPT(Inductive Power Transfer)と呼ばれる非接触誘導給電システムを開発。同技術は自動車工場や電気自動車の充電システムにも活用されている。

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2004年にマネジメント・バイアウト(MBO)により、経営陣が同社の資本の過半数を取得。その後、2007年にフランスのDelachaux社が同社の資本の100%を取得して経営統合された。

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■ IPT技術を使ったワイヤレス給電システムを開発

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同社のIPT技術を使った電気自動車(EV)向けの充電システムは、地面に埋め込まれた充電スポットと車体の下に組み込まれたコイルの間の磁場を利用して送電を行う電磁誘導方式で、充電スポットの上に車両が停止すると、自動的に充電できる仕組み。

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同システムはイタリアのジェノバで2002年に、トリノでは2003年に電動路線バスに導入されている。バス停で停止した際に短時間で何回も充電する仕組みのため、充電用の二次電池は小型となり、車内空間を広く確保できるほか、車体重量を軽減できる利点がある。また、ドライバーが充電システムを操作する必要がないため、誤操作による事故も回避できる。

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ドイツでは連邦環境省(BMU) が主導する電気自動車(EV)のワイヤレス給電システムの開発プロジェクトがこのほど発足。同社のほか、独自動車大手のダイムラーが参加している。

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また、コンダクティックス・ヴァンプフラーのIPT技術を使った電動フォークリフトは、ダイムラーの工場(導入時期:2005年)やオランダの商用車メーカーDAFの工場(同:2002年)で活用されている。さらに、IPTシステムによるオーバーヘッドコンベヤーは、起亜自動車のチェコ工場(同:2005年)や三菱自動車のオーストラリア工場(同:2004年)などに採用された実績がある。

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