自動車向け情報通信技術(ICT)に関するスウェーデンの産業イニシアチブ。自動車技術のデジタル化や自動運転技術の開発が進む中、共通ルールの整備やシミュレーションシステムの共有などにより、自動車向けICTの開発推進に取り組んでいる。
リンドホルメン・サイエンスパークが調整役を務めており、民間企業や大学・研究機関が参加している。また、スウェーデン・イノベーション・システム庁(VINNOVA)など、公的機関が資金支援している。
自動車向けICTには、システムアーキテクチャやソフトウエア、高度道路交通システム(ITS)、テレマティクス、インフォテイメント、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)、マシン・ツー・マシン(M2M)プラットフォーム(機械間の通信技術)などがある。
同イニシアチブでは、これらの自動車ICT技術の開発促進に向けて、グローバル基準の整備やICTラボの共同利用、情報交換や交流を促すイベントの開催などで加盟企業・機関が協力している。
同イニシアチブの加盟企業は、中核(コア)パートナー、プレミアムパートナー、アソシエイトパートナーに分かれており、戦略決定などを行う中核パートナーには、技術コンサルティング会社のCombitech、通信インフラ機器大手のエリクソン、乗用車大手のボルボカーズ、商用車大手のボルボ・グループが参加している。
今年2月には、プレミアムパートナーであった自動車安全システム大手のオートリブが中核パートナーとなり、同イニシアチブへの参加を強化すると発表した。