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2014/9/26

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この記事の要約

フランスとドイツの国境地域で実施した電気自動車の実証試験プロジェクト。フランス東北部のモーゼル県とストラスブールを中心とするアルザス地方、ドイツ側は南西部の主要都市(カールスルーエ、バーデンバーデン、フライブルク、シュツ […]

フランスとドイツの国境地域で実施した電気自動車の実証試験プロジェクト。フランス東北部のモーゼル県とストラスブールを中心とするアルザス地方、ドイツ側は南西部の主要都市(カールスルーエ、バーデンバーデン、フライブルク、シュツットガルト)で実施した。

両国の国境地域では、フランスに住みながらドイツの職場に通勤したりするなど日常生活で国境を行き来する住民が多いことから、同地域で電気自動車を利用する際に、どのような充電設備や決済サービスの利便性が高いかなどを調査した。

実施期間は2011年1月~2013年12月まで。両国の大手自動車メーカーや電力会社、充電設備メーカー、研究機関が参加した。また、両国政府のさまざまな省が同プロジェクトを資金面で支援した。

フランスとドイツでは普及している充電プラグのタイプが異なるため、同プロジェクトでは、ドイツに多いモード3・タイプ2、フランスで普及しているモード3・タイプ3の両方のプラグを利用できるように、2つのタイプの差し込み口が付いた(デュアルタイプソケット)の充電スタンドを新たに設置した。一部の充電スタンドでは、家庭用電源(モード2)と同じタイプのソケットも設置した。また、決済システムも試験した。

同プロジェクトでは利便性が高いシステムとして、無線ICタグ(RFID)カード、充電モード3、プラグタイプ2および3、通信プロトコルはOCPPの普及を支持している。

自動車メーカーは、ドイツからはダイムラーとポルシェ、フランスからはPSAプジョーシトロエンとルノーが参加した。充電インフラは、独エネルギー大手のEnBW、仏電力公社のEDFのほか、ロバートボッシュ、シーメンス(以上、ドイツ)、シュナイダー・エレクトリック(フランス)が開発。また、研究機関としては、フランス運輸・整備・ネットワーク科学技術研究所(IFSTTAR)とドイツのカールスルーエ技術研究所(KIT)が参加した。

このほか、連合パートナーとして、両国の自治体系地域エネルギー会社や、ドイツ自動車工業会(VDA)、トヨタ、日産なども同プロジェクトに協力した。

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