ドイツの航空部品メーカーPremium AEROTEC、積層造形装置(3 Dプリンター)メーカーのEOS、自動車大手のダイムラーの3社による次世代の積層造形の量産技術に関する共同開発プロジェクト。
アルミニウムをベースにした航空機や自動車向けの部品を3Dプリンターで経済的に量産する技術の開発を目指す。同プロジェクトは2017年5月に公式にスタートする。
今回のプロジェクトでは、金属粉末の供給から造形後の後処理工程までの一連の生産工程を自動化することにより、生産コストの低減と量産化の可能性を探る。積層造形では、実際の造形工程の前後のプロセスが生産コストの約70%を占めているという。
同プロジェクトではさらに、アルミニウムを産業向けの積層造形に活用するための研究開発にも取り組む。
Premium AEROTECは、航空機用の構造部品を3Dプリンターで量産している実績を持つ。金属粉末は現在、チタンを使用している。
EOSは今回のプロジェクトでは主に、4機の高出力レーザーを搭載した積層造形装置「EOS M 400-4」を投入する。
ダイムラーは、経済性を重視した量産工程や、自動車向けの材料・品質に関するノウハウを提供する。
3社は共同で数百万ユーロを投資して、独北西部のファーレルにある技術センターに
自動化した生産システムを設計・組み立て、量産化に向けた開発・試験に取り組む計画。