英BPがアラスカから撤退、全事業を米社に売却

英石油大手のBPは8月27日、米アラスカ州の事業から撤退すると発表した。財務改善に向けた資産売却計画の一環で、すべての事業・資産を米石油会社ヒルコープ・アラスカに56億米ドルで売却する。

手放す資産・事業にはプルドー湾油田、アラスカを縦断するトランス・アラスカ・パイプライン(総延長1,300キロメートル)などが含まれる。

BPは財務状況を改善するため、2020年までに100億米ドル相当の資産を売却する方針を打ち出しており、6月にはエジプト・スエズ湾油田の権益を売却していた。

同社は1959年にアラスカに進出。トランス・アラスカ・パイプラインの建設などに参加した。現在はアラスカで1日当たり平均7万4000バレルの原油を生産しているが、生産量が減少していることから見切りをつけ、撤退を決めた。

ヒルコープ・アラスカは米エネルギー大手ヒルコープ・エナジーの子会社。BP事業の取得により、アラスカの原油生産でコノコフィリップスに次ぐ2位に浮上する。

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