Open Call 360° Sustainability

持続可能性(サスティナビリティ)の分野でBMWグループとの協力を希望するスタートアップ企業を世界中から募集するコンテスト。BMWグループがスタートアップと協力するため2015年に発足した「BMWスタートアップ・ガレージ」のウェブサイトで6月28日まで参加企業を募集している。

■ 7つのイノベーション分野を設定

具体的には、◇リサイクル可能な材料◇持続可能なサプライチェーン◇エネルギー効率の高い生産◇モバイルインテリジェンス◇インテリジェントな建物管理◇顧客中心のモビリティ◇持続可能なテクノロジー――の7つのイノベーション分野のほか、いずれのカテゴリーにも当てはまらないテーマのために「ワイルドカード」も用意した。

応募のあった企業を「BMWスタートアップ・ガレージ」が審査して、7月末に予定しているBMWグループを顧客として獲得するためのピッチイベント(プレゼンイベント)に招待する。最終的な受賞者は、9月にミュンヘンで開催されるモーターショー「IAAモビリティ)で表彰する。審査では、設定したイノベーション分野において応募企業のソリューションがBMWグループのサスティナビリティに貢献することができるかどうかを評価の基準とする。

受賞者は、「BMWスタートアップ・ガレージ」のベンチャークライアントプログラムに参加することができる。

■ 世界30カ国の1,000社を超えるスタートアップと交流

BMWは「BMWスタートアップ・ガレージ」を通して毎年、世界30カ国の1,000社を超えるスタートアップと交流し、BMWグループの製品、サービス、システム、プロセスに活用可能なイノベーション技術を探している。このような機会を設けることにより、新しいイノベーション技術に早期に接触し、BMWグループのサプライヤーあるいは長期的なパートナーとなるかを評価・サポートしている。BMWによると、これまでに100社を超えるスタートアップが「BMWスタートアップ・ガレージ」のプログラムを活用している。

■ 世界のスタートアップと協力するための4つの柱

「BMWスタートアップ・ガレージ」は、「BMW iベンチャーズ」、「ヘルベルト・クヴァントBMW基金」、「URBAN-X」と並び、BMWグループが世界のスタートアップと協力する取り組みの4つの柱の一つに位置づけられる。

「BMW iベンチャーズ」は、急速に成長する技術系スタートアップに投資するベンチャーキャピタルで、自動車分野のデジタル技術、自動運転、オンデマンドモビリティなどに重点を置いている。

「ヘルベルト・クヴァントBMW基金」は、ミュンヘン工科大学(TUM)にある事業アイデアの実現支援を目的とする組織、ウンターネーマーTUM(UnternehmerTUM)の協力を得て、アクセラレータープログラム「RESPOND」を発足させた。「RESPOND」では、持続可能な事業モデルを支援している。

「URBAN-X」は、BMWグループ傘下のMINIが運営している新興企業のアクセラレータープログラム。都市部における生活をより快適にし、効率良くするための技術やサービスなどを開発・提供する企業を支援している。