2010/1/18

産業・貿易

09年の西欧新車販売0.5%増、買い替え補助制度で独仏好調

この記事の要約

欧州自動車工業会(ACEA)が15日発表した西欧18カ国(EU15カ国とアイスランド、ノルウェー、スイス)の2009年の新車販売(登録)台数は1,363万2,918台となり、前年から0.5%増加した。主要市場である独仏で […]

欧州自動車工業会(ACEA)が15日発表した西欧18カ国(EU15カ国とアイスランド、ノルウェー、スイス)の2009年の新車販売(登録)台数は1,363万2,918台となり、前年から0.5%増加した。主要市場である独仏で新車買い替え補助制度が奏功し、販売が急回復したことが大きかった。ただ、2010年は多くの国で同制度が終了、縮小することから、厳しい状況が予想される。(表参照)

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国別の販売台数は、ドイツが23.2%増、フランスが10.7%増と大きく伸びた。オーストリアも8.8%増加した。残る国々はマイナスとなったものの、新車買い替え補助制度を導入した国ではイタリアが0.2%減、英国が6.4%減と、下げ幅が低い水準にとどまった。同制度がないアイルランドは62%減と大幅に落ち込んだ。

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12月は全体で19.3%増。7カ月連続で伸びた。しかし、販売が好調を維持してきたドイツは、補助制度の終了により4.6%減った。フランスでは補助金の額が削減される1月を前にした駆け込み需要で、48.6%増となった。

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欧米の主要メーカーでは、独フォルクスワーゲン、仏PSA、ルノー、伊フィアットなどが通年で販売を増やした。逆に高級車の独BMW、ダイムラーは買い替え補助制度の恩恵が小さく苦戦した。日本勢で販売が伸びたのは日産、スズキだけ。最大手のトヨタは「レクサス」の販売が26%減と不振で、全体で1.3%減だった。

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西欧18カ国に中東欧のEU10カ国を加えた欧州28カ国の2009年の販売台数は、前年比1.6%減の1,448万1,545台。中東欧10カ国はチェコ、ポーランド、スロバキアを除いて販売を減らし、しかも下げ幅がラトビアの80.5%を筆頭に軒並み2けたに達した。

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