EU統計局ユーロスタットがこのほど発表した2009年7~9月のユーロ圏の家計貯蓄率(可処分所得のうち貯蓄に回す率、季節調整済み)は15.8%で、前年同期の14.1%を上回った。ただ、前期の16.2%と比べると0.4ポイント低下した。貯蓄率の低下は2008年第1四半期以来。
\ユーロ圏では実質可処分所得が前期に比べて0.1ポイント低下したのに対して、実質消費支出が0.5%拡大したことが貯蓄率の低下に影響した。同期のEU27カ国の家計貯蓄率は13.7%で、前期の14.2%から5ポイント低下した。ただし、前年同期の10.8%に比べれば2.9ポイント上回っている。
\ユーロ圏、EU27カ国ベースとも景気低迷の中で過去1年余り高まっていた家計の節約志向が薄れ始め、消費が拡大しつつあることがうかがえる結果となった。
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