2010/2/15

産業・貿易

加盟国が電気自動車の開発推進で合意、規格統一など柱

この記事の要約

EU加盟国は9日、スペインのサンセバスチャンで非公式の産業相会合を開き、共通戦略の下でEUが一体となって電気自動車の開発を推進することで合意した。官民が連携して充電インフラなどの規格統一や規制の調和を進め、同分野で先行す […]

EU加盟国は9日、スペインのサンセバスチャンで非公式の産業相会合を開き、共通戦略の下でEUが一体となって電気自動車の開発を推進することで合意した。官民が連携して充電インフラなどの規格統一や規制の調和を進め、同分野で先行する日本などを追撃する。欧州委員会が技術基準や投資計画など具体策を盛り込んだ共通戦略をまとめ、今年前半の正式合意を目指す。

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EU域内では仏PSAプジョーシトロエンが今秋から、ルノーは来年から電気自動車の量産を開始する計画だが、電池開発などで日本や中国に後れを取っている。今年前半にEU議長国を務めるスペインのサパテロ首相は先月、EUレベルでの電気自動車の開発推進を2020年までの新経済戦略の柱の1つに掲げ、域内共通の規制の枠組みや技術基準の策定を進める方針を打ち出した。

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スペインのセバスティアン産業相は会見で「(規格をめぐって業界が二分された)家庭用ビデオのような事態を電気自動車で繰り返してはならない」と警告。「後から規格の変更を余儀なくされるよりも、今の段階で技術標準を策定する方が結果的にメーカーの負担が少なくて済む」と述べ、とりわけ充電スタンドなどインフラ面の規格を域内で統一する必要があるとの考えを示した。

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