2010/2/15

欧州ビジネスウオッチ

独オペルが再建計画発表、5年で110億ユーロ投資

この記事の要約

独自動車大手オペルのニック・ライリー社長は9日、同社の再建計画を発表した。親会社の米ゼネラル・モーターズ(GM)が2014年までに総額110億ユーロを投資し、オペル車の80%を刷新するというのが柱。再建に積極的に取り組む […]

独自動車大手オペルのニック・ライリー社長は9日、同社の再建計画を発表した。親会社の米ゼネラル・モーターズ(GM)が2014年までに総額110億ユーロを投資し、オペル車の80%を刷新するというのが柱。再建に積極的に取り組む姿勢をアピールすることで、同社拠点のある欧州各国と従業員から資金協力を引きだす意向だ。黒字転換は2011年を見込む。

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再建に向けては欧州の関連国から計27億ユーロ、従業員からも2010~2014年の5年間、賃金カットの形で毎年2億6,500万ユーロの支援を受ける考え。ドイツには15億ユーロの援助を要請しており、昨年設立された企業の資金繰り支援機関「ドイツ産業基金」に融資ないし融資保証を申請するとしている。

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オペル再建に向けてはこのほか、欧州の従業員を計8,300人削減するとともに、ベルギーのアントーワープ工場を閉鎖する計画だ。これに対し、従業員は工場閉鎖を伴う経営立て直しには協力できないとして支援を拒否している。ライリー社長によると、支援を得られなければ同社の資金は今年半ばまでに底を突く見通しという。

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