2010/2/15

欧州ビジネスウオッチ

独ソフト大手SAP、社長が辞任

この記事の要約

独ソフトウエア大手SAPのレオ・アポテーカー社長が7日辞任した。監査役会から契約更新しないことを通告され、即日で辞表を提出した。同社は顧客からの信頼喪失と従業員の士気低下に直面しており、責任を取らされた格好だ。新社長には […]

独ソフトウエア大手SAPのレオ・アポテーカー社長が7日辞任した。監査役会から契約更新しないことを通告され、即日で辞表を提出した。同社は顧客からの信頼喪失と従業員の士気低下に直面しており、責任を取らされた格好だ。新社長には米国人のビル・マクダーモット販売担当取締役とデンマーク人のジム・ハーゲマン・スナーベ開発担当取締役が指名されており、同社は再び共同社長体制に復帰する。

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アポテーカー氏はカーガーマン前社長と共同で社長を5年間務めた後の09年6月から単独社長となっていた。その前後は経済危機で経営環境が急速に悪化した時期に当たっており、アポテーカー社長は従業員4,000人を削減したほか、保守サポート料金の値上げにも踏み切った。この結果、社内の空気は悪化。顧客からは激しい批判を浴び、値上げの撤回に追い込まれた。創業者のハッソ・プラットナー監査役会会長は8日、利益を上げるのは重要だが会社と顧客が幸せにならなければ意味がないと述べ、事態の打開に意欲を示した。

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