2010/2/22

欧州ビジネスウオッチ

エーオンとガスプロム、スポット連動併用で合意

この記事の要約

天然ガス世界最大手のガスプロムと独ガス元売り最大手エーオン・ルールガスが天然ガスの取引価格を原油価格に連動させるこれまでの商習慣を部分的に改めることで合意した。今後は取引量の一部を天然ガスのスポット価格に連動させるように […]

天然ガス世界最大手のガスプロムと独ガス元売り最大手エーオン・ルールガスが天然ガスの取引価格を原油価格に連動させるこれまでの商習慣を部分的に改めることで合意した。今後は取引量の一部を天然ガスのスポット価格に連動させるようにする。取引量全体の10%以上50%未満をスポット連動に充てるもようだ。

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天然ガスの価格はこれまで、原油価格に全面的に連動されており、原油の相場が変動すると約6カ月後に天然ガスの価格も改められてきた。このため、天然ガスの需要が増えていないにもかかわらず価格が上昇するというねじれ現象がしばしば起こり、批判の的となっている。

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スポット価格連動制を部分導入する背景には、経済危機で天然ガスの需要が大幅に下がったほか、ロシア以外の国から供給される液化天然ガス(LNG)の量も増え、供給過剰が生じているという事情がある。原油連動価格は現在、スポット価格を下回っているため、元売り事業者は原油連動天然ガスの購入を抑制している。

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