2010/3/22

産業・貿易

VATインボイスの新ルール採択、電子化促進で事業者の負担軽減へ

この記事の要約

EU加盟国は16日の財務相理事会で、付加価値税(VAT)のインボイスに関するEU指令の改正案を採択した。VATが課される商品やサービスを販売する際の電子インボイスの普及を促すのが主眼。電子インボイスを紙媒体のインボイスと […]

EU加盟国は16日の財務相理事会で、付加価値税(VAT)のインボイスに関するEU指令の改正案を採択した。VATが課される商品やサービスを販売する際の電子インボイスの普及を促すのが主眼。電子インボイスを紙媒体のインボイスと同等に扱うことができるようになる。欧州議会に承認を経て成立する見通しだ。

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指令の改正には、インボイスの発行・保管・送付に関する規定を簡素化して電子媒体によるインボイスの普及を促し、事業者の負担を軽減する狙いがある。欧州委は電子インボイスの導入率が100%に達した場合、域内全体で最大180億ユーロのコスト削減が可能になるとしている。

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EUでは現在、事業者が電子インボイスを送付する際、高度な電子署名または電子データ交換システム(EDI)によってインボイスの出所や内容が正しいことを保証することが条件となっている。新ルールでは技術面の進歩を踏まえて同規定が削除される。またインボイス保管の場所や方法を自由に選択できるようになり、事業者は拠点を置く加盟国以外のEU諸国で電子的にインボイスを保管することが可能になる。

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