2010/4/26

総合 –EUウオッチャー

今年のユーロ圏成長率、日米下回る1%=IMF世界経済見通し

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)は21日発表した最新の世界経済見通しで、ユーロ圏の2010年の予想成長率を1%と低い水準に設定した。ギリシャ財政危機が金融市場に及ぼす影響などを織り込んだもので、予想成長率は米国の3.1%、日本の1 […]

国際通貨基金(IMF)は21日発表した最新の世界経済見通しで、ユーロ圏の2010年の予想成長率を1%と低い水準に設定した。ギリシャ財政危機が金融市場に及ぼす影響などを織り込んだもので、予想成長率は米国の3.1%、日本の1.9%を大きく下回る水準となった。

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2010年の予想成長率は、前回予測(1月)と同水準。2011年については1.5%と、前回の1.6%から0.1ポイント下方修正した。

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ユーロ圏主要国の2010年の予想成長率は、ドイツが1.2%、フランスが1.5%、イタリアが0.8%。一方、財政が悪化しているギリシャはマイナス2%、スペインはマイナス0.4%、アイルランドはマイナス1.5%となっている。

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IMFは報告書で、ギリシャなどいくつかの中小国では財政悪化が景気回復の足かせとなっており、これらが「欧州全体に悪影響を及ぼす恐れがある」と指摘。企業業績の低迷、家計の厳しい状況が続いていることも景気回復を遅らせているとして、欧州経済の「先行き不透明感が強まっている」と厳しい見方を示した。

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