2010/5/25

産業・貿易

衣料品の原産国表示ルール導入へ、欧州議会が法案可決

この記事の要約

欧州議会は18日の本会議で、EU域内で販売される衣料品に原産国の表示を義務付ける法案を賛成多数で可決した。原産国を偽り、中国などからの輸入品が「EU産」として販売されるケースが急増しているのに対応するのが狙い。EU加盟国 […]

欧州議会は18日の本会議で、EU域内で販売される衣料品に原産国の表示を義務付ける法案を賛成多数で可決した。原産国を偽り、中国などからの輸入品が「EU産」として販売されるケースが急増しているのに対応するのが狙い。EU加盟国の承認を経て新ルールを導入する。

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EUでは現在、衣料品の原産国表示は任意となっており、実際の対応は国によってばらつきがある。域内に輸入される衣料品の増加に伴い、域外の原産国を表示したタグを切り取って輸入品であることを分からなくしたり、実際には中国などで生産された製品であるにもかかわらず、「イタリア製」や「フランス製」などと偽って表示するケースが急増。こうした不正表示による消費者の混乱を防ぐため、EUレベルで法的に原産国表示を義務付ける。

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欧州議会はまた、欧州委員会に対し、衣料品の素材や洗濯など取り扱いに関する情報、サイズ、アレルギーや可燃性など健康や安全に関する警告などの表示について実態を調査し、2年以内に報告書をまとめたうえで、必要に応じて新たな規制を検討するよう要請している。

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