欧州委員会は5月31日、食品・日用品大手のユニリーバ(英蘭)が米同業サラ・リーのボディケア事業などを買収する計画の是非について、本格的な調査を開始すると発表した。初期調査の結果、ユニリーバがデオドラント製品など一部の分野でシェアを大きく伸ばし、健全な競争を損なう恐れが浮上したため。欧州委は同日が期限だった審査期限を10月5日まで延長し、改めて詳細な調査を行う。
\ユニリーバは2009年9月、サラ・リーのボディケア事業と欧州の洗剤事業を総額12億8,000万ポンドで買収することで合意していた。同計画について欧州委は、ユニリーバの事業とサラ・リーの買収対象事業は重複が多く、デオドラント製品、スキンクレンジング製品、衣料用柔軟剤などの分野で競争上の問題があると判断。初期調査での買収認可を見送り、本格的調査に踏み切った。ユニリーバは買収認可を取り付けるため、一部事業の売却を迫られる可能性がある。
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