英保険大手プルーデンシャルは2日、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ（AIG）のアジア生命保険部門であるアメリカン・インターナショナル・アシュアランス（AIA）の買収を撤回すると発表した。両社は買収で合意していたが、その後に価格をめぐる対立が生じ、話し合いで折り合いがつかなかった。
\プルーデンシャルは3月、AIAを総額355億ドルで買収することで合意。買収により香港、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ、フィリピンで最大の生保会社となり、中国、インドでは外資系生保の最大手となるはずだった。また、金融危機で大打撃を受け、巨額の公的金融支援を受けたAIGは、AIA売却益をその返済に充てる方針だった。
\ところが、合意後にプルーデンシャル株主が、買収額が高すぎると不満を表明。これを受けてプルーデンシャルは価格を303億7,500万ドルまで引き下げるよう要求したが、AIG側が拒否したため、買収を放棄した。プルーデンシャルは合意破棄により、2億2,000万ドルの違約金をAIGに支払う。
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