欧州委員会は11日、仏建設大手バンシの子会社で道路事業などを手がけるユーロヴィアが英資源メジャーのアングロ・アメリカン傘下の建材メーカー、タルマックの骨材事業を買収する計画を認可したと発表した。ただし対象事業のうち、フランスおよびチェコにおける骨材事業については両社の取引によって著しく競争が制限される可能性があるとして、両国の競争当局に最終的な判断を委ねた。
\ユーロヴィアは昨年12月、タルマックから同社がドイツ、ポーランド、フランス、チェコで展開する骨材事業を取得することで合意した。ユーロヴィアも欧州市場で骨材事業を展開しているため、欧州委は両社の重複事業が各市場に及ぼす影響について分析を進めていた。
\欧州委はこれまでの調査から、ドイツとポーランドについては両社の取引を認めても著しく競争が阻害される恐れはないと結論づけた。一方、フランスとチェコに関しては、両社の事業統合によって骨材市場だけでなく、アスファルト混合物や土木材料など関連分野にも影響が及ぶ可能性が高いと指摘。フランスとチェコの競争当局に対し、改めて詳細な市場分析を行ったうえで買収認可の是非を判断するよう要請した。
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