2010/7/5

産業・貿易

オーガニック食品の表示規制が施行、共通ロゴと認定マーク導入

この記事の要約

EUで1日、域内で生産・販売されるオーガニック(有機)食品に対する共通ロゴと認定マーク「ユーロリーフ」を含めた表示規制が施行された。これは域内で生産され包装済みのオーガニック食品を対象としたもので、包装していない食品や域 […]

EUで1日、域内で生産・販売されるオーガニック(有機)食品に対する共通ロゴと認定マーク「ユーロリーフ」を含めた表示規制が施行された。これは域内で生産され包装済みのオーガニック食品を対象としたもので、包装していない食品や域外からの輸入製品への表示は任意となるほか、各国の既存の認定マークは引き続き併用が認められる。

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この規制では共通ロゴに加えて食品の原材料を産出した農場の場所を明示し、食品の規制に責任を持つ団体のコード番号を表示することが義務付けられる。ただし、新規制への順守には2年間の移行期間が設けられている。「ユーロリーフ」は緑色の地にEUを象徴する星で1枚の葉を描いたもので、消費者に「自然」と「欧州」を明確に示したものだ。

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なお今回の規制では初めて、魚介類や海草などオーガニック水産物も対象となった。水産物の生産環境の条件やオーガニックと非オーガニックの各水産物の分離の条件を示し、魚介類の飼育数の密度や魚介類福祉の測定可能な指標など動物福祉についても規定している。さらに生物多様性の尊重や人工ホルモンによる産卵の利用禁止なども義務付けている。

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欧州では2008年の時点で123のオーガニック水産業者が認定され全世界の225業者のうちの半分以上に上り、世界の生産高5万トンの約半分を占めている。生産が盛んなのは英国やアイルランド、ハンガリー、ギリシャ、フランスで、最も多い魚介類はサケとなっている。

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