2010/7/12

総合 –EUウオッチャー

EUが台湾市民にビザ免除へ、通商関係強化で欧州委が提案

この記事の要約

欧州委員会は5日、台湾の市民がEUを旅行する際のビザ(査証)取得義務を免除することを正式提案した。90日以内の短期滞在であれば、バスポートだけでEU域内に入り、各加盟国を訪れることができるようになる。加盟国および欧州議会 […]

欧州委員会は5日、台湾の市民がEUを旅行する際のビザ(査証)取得義務を免除することを正式提案した。90日以内の短期滞在であれば、バスポートだけでEU域内に入り、各加盟国を訪れることができるようになる。加盟国および欧州議会の承認を得た上で実施する。

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台湾はEUの4番目の貿易相手で、台湾への海外直接投資では最も大きな割合を占める。

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EUはビジネスマンなどが簡単にEUを訪問できるようにすることで、通商関係の一層の強化を図りたい考え。欧州委は台湾が生体認証パスポートを導入済みで、犯罪者の出入りを厳しくチェックできる体制が整っていることなどから、ビザ免除の基準を満たしていると判断した。

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すでにEUでは英国、アイルランドが台湾市民にビザを免除している。欧州委の提案が実現すると、他のEU加盟国および「シェンゲン協定」に加盟するノルウェー、アイスランド、スイスにビザなしで渡航できるようになる。

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一方、台湾は大部分のEU加盟国に対してビザを免除しているが、ブルガリア、ルーマニア、キプロスの3カ国については対象外としている。欧州委は、ビザ免除は互恵的なものとして、台湾に同3カ国への制限を解除するよう呼びかけている。

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