2010/8/2

競争法

米航空大手2社の合併、欧州委が承認

この記事の要約

欧州委員会は7月27日、米航空大手ユナイテッド航空とコンチネンタル航空の合併を承認すると発表した。すでに2社がEU域内で就航している路線は旅客、貨物輸送とも大きく重複していることから、「合併は域内の公正な競争を妨げるもの […]

欧州委員会は7月27日、米航空大手ユナイテッド航空とコンチネンタル航空の合併を承認すると発表した。すでに2社がEU域内で就航している路線は旅客、貨物輸送とも大きく重複していることから、「合併は域内の公正な競争を妨げるものではないと判断した」という。新会社は、旅客数では米国のデルタ航空を抜き、欧州航空大手エールフランス-KLMと並ぶ世界最大の規模となる。両社は今年5月、株式交換により年内に合併すると発表していた。

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新会社はユナイテッド航空として運営され、全世界の航空輸送能力の約7%を担うことになる見通し。時価総額は約67億5,000万ドルに達するとみられる。両社はともに、燃料価格の高騰と景気後退の影響を受け、過去2年連続で赤字を計上。格安航空会社の台頭による競争の激化にも直面しており、統合による事業の立て直しを狙う。コスト効率の向上と収益力の強化で、2013年には年間売上高が10~12億ドルに達すると見込まれている。昨年の売上高は両社合計で約290億ドル。保有するジェット機は約700機、従業員総数は約8万8,000人となる。両社は航空連合「スターアライアンス」に加盟しており、大西洋路線ではエア・カナダ、ルフトハンザとともに合弁事業「A++」にも参加している。

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