2010/8/2

環境・通信・その他

携帯電話の充電器を共通化、11年初めにEU市場投入へ

この記事の要約

欧州委員会は7月30日、2011年初頭から共通規格化した携帯電話の充電器がEU市場に投入されるとの見通しを明らかにした。小型のUSB端子をインターフェースとする充電器で異なるメーカーや機種の端末が充電できるようになり、ユ […]

欧州委員会は7月30日、2011年初頭から共通規格化した携帯電話の充電器がEU市場に投入されるとの見通しを明らかにした。小型のUSB端子をインターフェースとする充電器で異なるメーカーや機種の端末が充電できるようになり、ユーザーにとって利便性が増すと同時に、域内だけで年間数千トンに上る「電子ごみ」の削減につながると期待される。

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携帯電話の主要メーカー10社は昨年6月、共通規格の充電器を共同開発することで合意し、欧州委と覚書を交わした。これはメーカーや機種ごとに別々の充電器を使用しなければならず、端末を買い換えるたびにそれまで使っていた充電器が不要になっている現状を改善するため、欧州委が業界側に自主的な取り組みを働きかけたのがきっかけ。ノキア、アップル、モトローラ、クアルコム、テキサスインストルメンツ、ソニー・エリクソン、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)、NEC、サムスン、LG電子の計10社が充電器の共通化で合意。早ければ2010年にも共通規格の充電器が投入されるとみられていた。

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欧州委のアボット報道官は独有力紙ディ・ヴェルトの報道を受け、「消費者は2011年初めからフリーサイズの充電器を使用できるようになるだろう」とコメント。事実関係を追認した。対応機種はUSBポート経由でファイルや画像などをパソコンとやりとりできるデータ交換機能を搭載した携帯端末に限られるが、アボット報道官は2 011年に域内で発売される端末はほぼすべて共通規格の充電器に対応していると説明。今後、共通規格を採用するメーカーが増えれば、さらにユーザーの利便性が増すと強調した。

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