2010/8/9

総合 –EUウオッチャー

域内就業率が09年に減少、55歳以上の就業率は拡大

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが4日発表した2009年のEU27カ国の就業率の統計によると、2002年から2008年まで一貫して上昇していた就業率は前年に比べて1.3ポイント減少し64.6%となった。景気低迷による雇用状況の厳 […]

EU統計局ユーロスタットが4日発表した2009年のEU27カ国の就業率の統計によると、2002年から2008年まで一貫して上昇していた就業率は前年に比べて1.3ポイント減少し64.6%となった。景気低迷による雇用状況の厳しさを示すものだが、55歳以上64歳以下の年齢層に限れば0.4ポイント上昇して46.0%に達している。

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15歳以上64歳以下の就業率では男性は70.7%で前年比2.1ポイント減少し、女性は58.6%で前年に比べて0.5ポイントの減少にとどまった。国別でみると、全体の就業率が70%を超えているのは77%のオランダを筆頭にデンマーク、スウェーデン、オーストリア、ドイツの5カ国で、逆に60%を下回るのは最低のマルタ(54.9%)のほかハンガリー、イタリア、ルーマニア、ポーランド、スペインの5カ国だった。

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女性の就業率が男性を上回るのはリトアニアだけだが、ラトビアはほぼ同じで、エストニアは男女差が1ポイント、フィンランドは2ポイントと少ない。一方、マルタは34ポイント、ギリシャは25ポイント、イタリアは22ポイントそれぞれ男性の就業率が女性を上回った。

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全就業者に占めるパートタイム就業者の割合は域内全体で18.1%となり2008年より0.5ポイント上昇した。オランダは47.7%と際立って高く、これにスウェーデン(26%)、ドイツ(25.4%)、デンマーク(25.2%)が続く。また短期雇用契約者が全就業者に占める割合は全体で前年比0.5ポイント減って13.5%となった。最も多いのは26.5%を占めたポーランドで、スペインとポルトガルも20%を超えていた。

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