欧州中央銀行(ECB)が26日に発表した通貨供給量統計で、ユーロ圏の7月の民間部門への貸出し伸び率は前年同月比で0.9%となり、6月の0.5%(改定値)から拡大した。2009年6月以来の高い伸び率となり、欧州経済が着実に回復していることを示すものとなった。
\民間部門への貸出しのうち、非金融企業への融資の伸びは1.3%のマイナスだったが前月の1.6%のマイナスから上向き、一般世帯への貸出しの伸びは2.8%で前月から横ばいだった。一般世帯への貸出しのうち住宅購入向けの融資は3.5%伸びて前月の3.3%を上回っている。
\通貨供給量(M3)の伸び率は0.2%で、前月の0.2%から横ばい。6月は2009年10月以来で初めてプラスとなっていた。
\ユーロ圏では輸出拡大にけん引されて第2四半期のGDPが1%拡大し、過去4年で最大の成長率となっている。ECBは6月にユーロ圏の経済成長率の見通しを今年は1%、来年は1.2%としていたが、ECBの政策委員会メンバーのウェーバー氏は成長予測を引き上げる可能性があると明らかにしている。
\