2010/8/30

環境・通信・その他

GSKの新型インフルエンザワクチン、EMAが睡眠発作との因果関係を調査

この記事の要約

欧州医薬品庁(EMA)は27日、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)の新型インフルエンザ(H1N1)ワクチン「パンデムリクス(Pandemrix)」とナルコレプシー(睡眠発作)の因果関係について調査を開始したと発 […]

欧州医薬品庁(EMA)は27日、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)の新型インフルエンザ(H1N1)ワクチン「パンデムリクス(Pandemrix)」とナルコレプシー(睡眠発作)の因果関係について調査を開始したと発表した。フィンランドとスウェーデンを中心にパンデムリクスを接種した若年世代がナルコレプシーを発症するケースが相次いで報告されており、同ワクチンの副作用である可能性が指摘されている。このため欧州委員会がEMAにワクチン接種とナルコレプシーの因果関係について調査するよう要請していた。

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ナルコレプシーは場所や状況などに関係なく、日中に起きる強い眠気の発作を主な症状とする脳疾患の一種で、15歳前後に発症するケースが多い。フィンランドとスウェーデンでは今年に入り、ナルコレプシーを発症する子供が増加しており、昨秋に新型インフルエンザワクチンとしてEUから認可されたパンデムリクスの副作用との見方が強まっている。スウェーデン医薬品庁は12-16歳の若年世代で同ワクチンの接種後にパンデムリクスを発症したケースが相次いで報告されたのを受け、今月半ばに両者の因果関係について本格的な調査に着手。フィンランド保健福祉局は24日、十分な調査が行われるまでワクチン接種を中止するよう各方面に勧告した。

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EMAによると、EU内での販売が認可された昨年9月からこれまでに域内で少なくとも3,080万人がパンデムリクスを接種している。

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