2010/12/20

欧州ビジネスウオッチ

スペイン建設大手ACS、ホーホティーフ買収条件を引き上げ

この記事の要約

スペイン建設大手ACSは15日、独同業ホーホティーフに対する株式公開買い付け(TOB)の条件を引き上げた。これまでにTOBに応じた株主がほとんどいないため、見直しを余儀なくされた格好。一方、ホーホティーフの経営陣はACS […]

スペイン建設大手ACSは15日、独同業ホーホティーフに対する株式公開買い付け(TOB)の条件を引き上げた。これまでにTOBに応じた株主がほとんどいないため、見直しを余儀なくされた格好。一方、ホーホティーフの経営陣はACSサイドと近く協議する考えを示しており、今回のTOBで悪化した両社の関係は改善する可能性もある。

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ACSはホーホティーフの筆頭株主で、9月に買収計画を発表した。TOBを通して出資比率を30%超まで引き上げ、その後は市場で買い増し50%超を確保する考え。すでにドイツ連邦カルテル庁から許可を得ている。

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当初のTOB条件はACS株8株につきホーホティーフ株5株を割り当てるというもので、ホーホティーフを1株当たり約56ユーロと評価していた。しかし14日までに確保した株式は277株と極めて少なく、今回ACS株9株につきホーホティーフ株5株へと条件を改善。ホーホティーフへの評価を1株当たり64.49ユーロへと引き上げた。これを受け一部の株主はTOBに応じる意向を表明している。

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