2011/1/10

総合 –EUウオッチャー

12月のユーロ圏景況感、独仏けん引で07年10月以来の高水準に

この記事の要約

欧州委員会が6日発表した2010年12月のユーロ圏の景況感指数(ESI、標準値100)は、前月から1.1ポイント上昇の106.2となり、2007年10月以来の高水準に達した。主要国のドイツ、フランスなどが好調で全体を押し […]

欧州委員会が6日発表した2010年12月のユーロ圏の景況感指数(ESI、標準値100)は、前月から1.1ポイント上昇の106.2となり、2007年10月以来の高水準に達した。主要国のドイツ、フランスなどが好調で全体を押し上げた。ただ、財政悪化で緊縮政策をとっている南欧諸国の景況感は悪化しており、南北の二極化が鮮明となってきた。

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ESI はEU内の企業経営者約13万人と約4万人の消費者を対象に、毎月最初の2週間に実施する聞き取り調査を通じてまとめられる。同指数を構成する5分野で好調だったのは製造業。前月の0.7から4.0へと3.3ポイント上昇した。とくにドイツが9.9ポイントから13.7ポイントに跳ね上がった。ユーロ安を追い風とした輸出拡大が反映された。小売業も前月を6.1ポイント上回る4.6と好調だった。一方、建設業は横ばい。消費者は1.6ポイント、サービス業は0.5ポイントの幅で低下した。

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EU27カ国ベースのESIは前月を1.0ポイント上回る106.1。国別ではフランスが2.5ポイント、オランダが2.4ポイント、ドイツが1.5ポイントの幅で上昇。イタリア、英国も小幅ながら改善した。これに対してギリシャは1.4ポイント、スペインは0.9ポイント低下した。

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