2011/1/31

競争法

ガスプロムが独占的地位を乱用、リトアニアが欧州委に苦情

この記事の要約

リトアニア政府は25日、同国でガス供給を独占するロシアのガス最大手ガスプロムがその独占的地位を乱用しているとして、欧州委員会に苦情を申し立て、調査を要請したことを明らかにした。\ ガスプロムはリトアニアでガス供給を独占す […]

リトアニア政府は25日、同国でガス供給を独占するロシアのガス最大手ガスプロムがその独占的地位を乱用しているとして、欧州委員会に苦情を申し立て、調査を要請したことを明らかにした。

\

ガスプロムはリトアニアでガス供給を独占するほか、国内ガス販売大手リエトゥヴォス・ドゥーヨスの株式37.1%を握る。今回の苦情申し立てについてリトアニアのエネルギー省は、リトアニアへのガス供給の条件を経済的な配慮だけで決めるよう目指すもので、欧州委はガスプロムに対して透明性のある妥当で非差別的な条件を適用するよう命じるべきだと指摘。また同国がEUの方針に沿って進めているガス市場の自由化に対しても、ガスプロムは経済的な圧力を強めているという。

\

これに対してガスプロムは、リトアニア政府の主張は「事実無根」として、リトアニア市場では通常のビジネス基準や法に厳格に従って事業を展開していると主張。ガス料金についても合意に基づいて設定しており、同国当局からは料金について違反との通告を受けていないと説明している。

\

欧州委の競争政策担当の高官は、リトアニア政府から正式な苦情を受理したことを認めるとともに、「適切な手続きのルールに従って、提出された証拠を慎重に調べる」と語っている。

\