2011/2/7

欧州ビジネスウオッチ

ACS、ホーホティーフへのTOBで目標達成

この記事の要約

スペインの建設大手ACSは3日、独同業ホーホティーフに対する株式公開買い付け(TOB)などで出資比率を従来の27.25%から33.49%へと引き上げ、目標の30%超を確保したと発表した。今後は市場を通してホーホティーフ株 […]

スペインの建設大手ACSは3日、独同業ホーホティーフに対する株式公開買い付け(TOB)などで出資比率を従来の27.25%から33.49%へと引き上げ、目標の30%超を確保したと発表した。今後は市場を通してホーホティーフ株を買い増して50%超に拡大。独社を子会社化し、世界最大のインフラ企業を構築する考えだ。

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ACSはホーホティーフの筆頭株主で、9月に買収計画を発表した。当初のTOB条件はACS株8株につきホーホティーフ株5株を割り当てるというもので、ホーホティーフを1株当たり約56ユーロと評価していたが、株主の反応が低調だったため、ACS株9株につきホーホティーフ株5株へと条件を改善。ホーホティーフへの評価を1株当たり64.49ユーロへと引き上げた。これを受け、ホーホティーフの第3位株主である投資会社が保有株の約半分をACSに売却する意向を表明するなど、ACSの思惑通りに事態が動き出した。ACSはこのほか、市場を通して計2.6%を買い増しており、出資比率を約33.5%へと引き上げることに成功した。

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ACSが今後、市場を通してホーホティーフ株を買い増し、過半数株を取得する計画はすでに独当局から承認されており、同社は株価が下落した時機を適宜利用して出資比率を徐々に引き上げていく意向だ。

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