2011/2/14

総合 –EUウオッチャー

EUとIMF、ギリシャに第4弾融資実行へ

この記事の要約

EUと国際通貨基金(IMF)は11日、ギリシャによる財政再建計画の進捗状況を概ね評価する声明を発表した。これにより第4弾の融資150億ユーロの実行が確実となった。同融資はユーロ圏財務相理事会、IMF理事会の正式承認を経て […]

EUと国際通貨基金(IMF)は11日、ギリシャによる財政再建計画の進捗状況を概ね評価する声明を発表した。これにより第4弾の融資150億ユーロの実行が確実となった。同融資はユーロ圏財務相理事会、IMF理事会の正式承認を経て実施される。

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財政危機に直面するギリシャは昨年5月、ユーロ圏諸国とIMFから3年間で総額1,100億ユーロの緊急協調融資を受けることが決まった。ユーロ圏が800億ユーロ、IMFが300億ユーロを負担する。これまでの融資実行は総額380億ユーロ。

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第3弾以降の融資実施には、ギリシャ政府が約束した財政再建、赤字削減に向けた構造改革の進展状況をIMF、欧州委、ECBが定期的にチェックし、予定通り進んでいることが確認される必要がある。

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1月27日から2月11日にかけてアテネで調査を行った欧州委員会、IMFの代表団は声明で、「財政再建は軌道に乗っている」と評価。第4弾の融資実行に問題はないと判断した。ただ、「改革が加速しないと軌道から外れかねない」として、赤字削減に向けた取り組みを一層強化するよう要求。具体的には、国有企業民営化、国有資産売却により2015年までに500億ユーロを調達するよう求めた。

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ギリシャ政府はこれまで民営化・国有資産売却について、2013年までに70億ユーロを調達するという目標を掲げていた。EUとIMFの指示は、これを大きく上回る厳しい内容となった。

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