欧州委員会のバルニエ委員(域内市場・サービス担当)は21日、EUが今年上期に実施する域内銀行の健全性審査(ストレステスト)の審査基準を3月2日に発表する予定であることを明らかにした。
\EUは信用不安対策の一環として、域内91銀行を対象としたストレステストを昨年7月に実施した。その結果、「不合格」となった銀行は7行にとどまったが、査定基準の甘さを指摘する声が強く、金融システムに対する投資家の懸念を完全に払しょくには至らなかった。このためEUは1月の財務相理事会で、ストレステストに対する信頼性を高めるため、次回のテストでは審査基準を厳格化することで合意していた。
\前回のテストでは、厳しい市場環境の中で各銀行が中核的自己資本を十分に確保できているかどうかが基準となった。次回は資本水準に加えて、新たに資金流動性や、国債が債務不履行(デフォルト)に陥るリスク(ソブリンリスク)も勘案して厳密にチェックするかどうかが最大の焦点となっている。
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