2011/4/18

環境・通信・その他

日本からの船に放射線量の検査要請、原発事故受け欧州委が基準設定

この記事の要約

欧州委員会は15日、日本からEU域内に入港するすべての船舶に対し、放射線量の検査を実施するよう加盟国に要請したことを明らかにした。東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた措置で、船舶やコンテナなどの積み荷から基準値を超 […]

欧州委員会は15日、日本からEU域内に入港するすべての船舶に対し、放射線量の検査を実施するよう加盟国に要請したことを明らかにした。東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた措置で、船舶やコンテナなどの積み荷から基準値を超える放射線が検出された場合、各国の港湾当局は欧州委に報告したうえで、放射線物質を水で洗い流すなど「除染」を行うことが求められる。

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これまで日本からEU域内に入る船舶に対する放射線量の基準値は設けられていなかったが、欧州委は今回の事故を受け、通常の放射線量(欧州の平均は1時間当たり0.1マイクロシーベルト)に0.2マイクロシーベルを加えた値をEU共通の基準値に設定した。同委のエッティンガー委員(エネルギー担当)は「港で働く人や市民の安全を守るため、たとえ少量であろうとどんなリスクも取り除きたい」と述べた。

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オランダのロッテルダム港には14日、原発事故の発生後に日本を出た船が初めて入港したが、欧州委によると、放射線量は基準値を下回ったという。

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EUは今月に入り、日本からの輸入食品に対する放射能検査を強化し、従来の基準より厳しい日本の規制値を採用するなど警戒を強めている。

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