2011/5/9

競争法

米カーギルの独チョコ大手KVB買収を認可

この記事の要約

欧州委員会は2日、米穀物メジャーのカーギルが独食品大手シュバルタウアー・ヴェルケの子会社でチョコレート製品の製造・販売を手掛けるカカオ・フェアアルバイトゥング・ベルリン(KVB)を買収する計画を認可したと発表した。カーギ […]

欧州委員会は2日、米穀物メジャーのカーギルが独食品大手シュバルタウアー・ヴェルケの子会社でチョコレート製品の製造・販売を手掛けるカカオ・フェアアルバイトゥング・ベルリン(KVB)を買収する計画を認可したと発表した。カーギルとKVBの取引が市場に及ぼす影響を分析した結果、両社の統合によって欧州経済領域(EEA)で著しく競争が阻害される恐れはないと判断した。

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カーギルは今年1月にKVBの買収計画を発表。3月に欧州委に買収認可を申請した。カーギルとKVBはカカオリカー、ココアパウダー、ココアバターなどの半製品や製菓用チョコレートなどの分野で事業が重複している。このため、欧州委は両社の取引を認めた場合、これらの市場にどのような影響が及ぶかに重点を置いて予備調査を進めていた。

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欧州委は調査結果を踏まえ、両社の事業が重複する分野では複数の強力な競合相手が存在しているため、カーギルはKVBの買収後も引き続き厳しい競争にさらされることになると指摘。両社の統合を認めても顧客の選択肢が狭められる可能性は極めて低く、公正な競争が維持されると結論づけた。

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