2011/5/23

総合 –EUウオッチャー

4月のユーロ圏インフレ率、確定値も2.8%

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが16日発表したユーロ圏の4月の消費者物価統計によると、ユーロ圏の消費者物価指数上昇率(インフレ率)は前年同期比2.8%となり、速報値と同水準だった。これによりインフレ率は、欧州中央銀行(ECB) […]

EU統計局ユーロスタットが16日発表したユーロ圏の4月の消費者物価統計によると、ユーロ圏の消費者物価指数上昇率(インフレ率)は前年同期比2.8%となり、速報値と同水準だった。これによりインフレ率は、欧州中央銀行(ECB)が上限目標値とする2%を5カ月連続で超過。2008年10月以来の高水準に達した。(表参照)

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インフレ率の上昇は原油、食料価格の高騰が主因だが、エネルギー、食品、アルコール・たばこを除いた基礎インフレ率も1.6%と、前月の1.3%から急上昇。原油・食料高が賃上げや末端価格の上昇が引き起こす「二次波及」効果への懸念が強まっている。このため、4月に2008年7月以来の利上げを実施したECBが7月にも追加利上げに踏み切るとの観測が強まっている。

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EU27カ国ベースのインフレ率は3.2%で、前月の3.1%から0.1ポイント上昇した。最低はアイルランドの1.5%、最高はルーマニアの8.4%だった。

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