欧州司法裁判所の一般裁判所は7日、アクリルガラスの販売をめぐるカルテルでEUから多額の罰金支払いを命じられた仏化学大手アルケマが、制裁が重過ぎるとして減額を求めた訴訟で、同社の訴えを認めて制裁額を大幅に引き下げる判決を下した。
\欧州委員会は2006年、アルケマと英国のインペリアル・ケミカル、ルーサイト・インターナショナル、アイルランドのクイン・グループが1997年から2002年にかけて、自動車やDVD、家電などに使われるアクリルガラスの販売でカルテルを結び、欧州市場での値上げなどを取り決めていたとして、総額3億4,450万ユーロの罰金支払いを命じた。EUのカルテルに対する制裁としては当時、史上4位の額だった。
\アルケマの制裁額は2億1,910万ユーロ。同社は当時、仏石油大手トタルの一部門であったことから、制裁額がトタルの売上げ規模に応じて200%増額され、巨額に膨れ上がった。
\これに対してアルケマは、欧州委が制裁決定を下す数日前に上場し、トタルの傘下から離れていたことから、制裁の算定に誤りがあると主張。減額を求めて提訴していた。
\欧州裁の一般裁判所は同社の主張を受け入れ、制裁額を約半分の1億1,330万ユーロに減額した。
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