2011/6/27

競争法

ポーランド通信最大手に制裁、ブロードバンド参入制限で

この記事の要約

欧州委員会は22日、ポーランド通信最大手のテレコムニカーツィヤ・ポルスカ(TPSA)が国内ブロードバンド市場での独占的地位を悪用し、他社の参入を妨げたとして、1億2,755万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。\ 欧 […]

欧州委員会は22日、ポーランド通信最大手のテレコムニカーツィヤ・ポルスカ(TPSA)が国内ブロードバンド市場での独占的地位を悪用し、他社の参入を妨げたとして、1億2,755万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。

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欧州委によると、TPSAは2005年から09年にかけて、自社が持つブロードバンド回線のホールセールで不当な条件を付けたり、交渉を意図的に長引かせるなどして、他社が消費者向けブロードバンド事業に参入するのを阻止していた。

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欧州委はTPSAと競合関係にあるポーランド通信2社から苦情を受け、2008年に同社への立ち入り調査を実施。09年4月から本格的な調査を進めた結果、EU競争法違反と認定し、制裁に踏み切った。

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ポーランドではEUに加盟した2004年に通信市場が自由化されたが、欧州委によるとブロードバンド・サービスの世帯普及率は2010年1月時点で13%と、EU平均の24%を大きく下回り、域内で最低に近い水準にとどまっている。欧州委はTPSAによる参入制限が普及を遅らせている一因として、厳しい制裁を科した。

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