2011/7/25

環境・通信・その他

バイオ燃料の認証スキームを承認

この記事の要約

欧州委員会は19日、EU域内で使用されるバイオ燃料の持続可能性を証明する「自主的スキーム」を承認したと発表した。今回承認されたのは、「ISCC」「Bonsucro EU」「RTRS EU RED」「RSB EU RED」 […]

欧州委員会は19日、EU域内で使用されるバイオ燃料の持続可能性を証明する「自主的スキーム」を承認したと発表した。今回承認されたのは、「ISCC」「Bonsucro EU」「RTRS EU RED」「RSB EU RED」「2BSvs」「RSBA」「Greenergy」の7つのスキームで、EUでバイオ燃料を製造・輸入・販売する業者は、これらのスキームから認証を取得することにより、再生可能エネルギー指令で定める持続可能性基準を満たしていることを証明することができる。

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2008年12月に採択された再生可能エネルギー指令は、20年までにエネルギー需要の少なくとも20%を再生可能エネルギーで賄うとともに、輸送燃料に占める再生可能エネルギーの比率を10%に引き上げるという目標を掲げている。バイオ燃料は再生可能エネルギー資源の柱の1つと位置付けられているが、世界的な需要拡大に伴い、森林破壊などの環境問題や食糧との競合による穀物価格の高騰といった問題点が指摘されている。

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EUはこうした問題に対応するため、再生可能エネルギー指令の中でバイオ燃料の持続可能性基準を設定。内容は◇熱帯雨林や湿地など、生物多様性および炭素貯留の高い土地で生産された原料を利用していないこと◇温室効果ガス削減率が35%以上であること(17年以降は削減率50%以上、18年以降の新規プラントで生産されるバイオ燃料は削減率60%以上)――などとなっている。欧州委は昨年6月の通達で、これらの基準に沿ってバイオ燃料の持続可能性を証明する自主的スキームを構築するよう、各国政府や産業界に呼びかけていた。

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欧州委の統計によると、2007年にEU域内で消費されたバイオディーゼルのうち26%、バイオエタノールの31%が米国やブラジルなどからの輸入だった。

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