2011/8/1

環境・通信・その他

腸管出血性大腸菌の流行終息、独当局が宣言

この記事の要約

今年5月からドイツを中心にEU内で感染が拡大した腸管出血性大腸菌O104の流行について、ドイツの国立ロベルト・コッホ研究所(RKI)は7月26日、事態は終息したとの見解を明らかにした。発生からの死者数は52人に上り、感染 […]

今年5月からドイツを中心にEU内で感染が拡大した腸管出血性大腸菌O104の流行について、ドイツの国立ロベルト・コッホ研究所(RKI)は7月26日、事態は終息したとの見解を明らかにした。発生からの死者数は52人に上り、感染者数は4,000人を上回った。

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RKIが発表した声明によると、新たな感染者が最後に報告されて以降、潜伏期間の3週間が経過しても次の感染例が報告されていないことから、流行は終息したと判断したという。ただし、今後も感染者の動向について、監視を継続する。

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一方、欧州委員会は28日、大腸菌の感染拡大によって被害を受けた域内の野菜農家に対し、総額2億2,700万ユーロの補償を行うことを決定した。対象となるのは5月26日から6月末までに自主回収・出荷停止の措置を受けたキュウリ、トマト、レタス、ズッキーニ、ピーマンを栽培する域内の農家。各国の農家に支払われる補償額の合計は、当初、感染源と疑われて最大の被害を被ったスペインが最高の7,097万ユーロ。このほか、ポーランド(4,600万ユーロ)、イタリア(3,460万ユーロ)、オランダ(2,718万ユーロ)、ドイツ(1,600万ユーロ)、ポルトガル(500万ユーロ)となっている。

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欧州食品安全庁(EFSA)は今月上旬、感染源はドイツがエジプトから輸入したマメ科の植物「フェヌグリーク(コロハ)」の種子である可能性が高いと発表。EUは今年10月末まで、エジプト産の一部の種子および豆類の輸入を一時的に禁止している。

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