2011/9/5

環境・通信・その他

スウェーデンがオオカミ猟中止、EUの法的措置を回避

この記事の要約

スウェーデン環境保護局はこのほど、昨年から5年間に限って認めるとしていた同国内での冬季のオオカミ猟を来年以降は中止すると発表した。EUによる法的措置を回避するため。\ スウェーデン議会は2009年10月、野生のオオカミの […]

スウェーデン環境保護局はこのほど、昨年から5年間に限って認めるとしていた同国内での冬季のオオカミ猟を来年以降は中止すると発表した。EUによる法的措置を回避するため。

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スウェーデン議会は2009年10月、野生のオオカミの個体数を210頭まで削減するため、翌2010年1月から期間・地域を限定して猟師に許可証を発行し、45年ぶりとなる殺処分を認めることを決定した。2010年の割当数は、同国内に生息するオオカミの10%にあたる27頭、今年は20頭だった。スウェーデンでは、オオカミは1970年代に絶滅の危機に瀕していたものの、その後の積極的な保護活動で個体数が大幅に増加。羊やトナカイなど家畜への被害が広がっていた。

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これに対して欧州委員会は、「絶滅の危機にある生物の処分はEU法違反」と主張。ポトチュニック委員(環境担当)は2009年の決定直後から、スウェーデンに法的措置を講じる構えをみせていた。EUは今年1月から実際に、同国を相手とした法的手続きに着手している。

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