2011/10/17

競争法

テバの米セファロン買収、条件付き認可

この記事の要約

欧州委員会は14日、イスラエルの後発医薬品最大手テバ・ファーマスーティカル・インダストリーズが米セファロンを買収する計画を認可したと発表した。ただし、セファロンのナルコレプシー(過眠症)治療薬「プロビジル(一般名:モダフ […]

欧州委員会は14日、イスラエルの後発医薬品最大手テバ・ファーマスーティカル・インダストリーズが米セファロンを買収する計画を認可したと発表した。ただし、セファロンのナルコレプシー(過眠症)治療薬「プロビジル(一般名:モダフィニル)」の後発医薬品事業を分離することが認可の条件となる。

\

テバは今年5月、セファロンを68億ドルで買収することで合意。8月25日付で欧州委に取引の認可を申請していた。

\

モダフィニルは2001年にセファロンの子会社となった仏ラフォンが開発した医薬品で、昼間の激しい眠気や睡眠発作を伴うナルコレプシーの治療薬として広く使用されている。セファロンはブランド薬のプロビジルと並行して後発薬の製造・販売を手掛けており、一方、テバもモダフィニルの後発医薬品を展開している。このため、欧州委は当初、セファロンの買収を通じてテバが過眠症治療薬の分野で支配力を強め、欧州市場で公正な競争が阻害される事態を懸念していた。しかし、セファロンからプロビジルの後発医薬品事業を分離する改善策が提示されたのを受け、同措置により域内で著しく競争が阻害される恐れはなくなると判断。条件付きで両社の取引を認可した。

\