2011/10/31

競争法

ポルトガルBNP銀の再建計画、欧州委が詳細調査に着手

この記事の要約

欧州委員会は24日、経営難で国有化されたポルトガルの中堅銀行バンコ・ポルトゲス・デ・ネゴシオス(BNP)の再建計画について、EUの国家補助規定との整合性を精査するための調査を開始したと発表した。ポルトガル政府は現在、BN […]

欧州委員会は24日、経営難で国有化されたポルトガルの中堅銀行バンコ・ポルトゲス・デ・ネゴシオス(BNP)の再建計画について、EUの国家補助規定との整合性を精査するための調査を開始したと発表した。ポルトガル政府は現在、BNPの再建に向けて売却先を模索しているが、再民営化された場合、公的資金による一連の救済策が実質的に新オーナーに対する補助金となり、公正な競争が歪められる可能性がある。欧州委は利害関係者の意見も聞きながらこの点に重点を置いて調査を進め、BNPの再建計画が妥当かどうかを判断する。

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BNPは国際的な金融危機のあおりを受けて経営難に陥り、政府保証などを通じた公的支援を経て2008年11月に国有化された。ポルトガル政府は55億ユーロの資本注入や総額19億ユーロに上る不良資産の引き受けを実施したうえで、BNPを再民営化する再建計画をまとめ、昨年9月に欧州委に承認を申請。同委によると、これまでに売却先候補2社と交渉を行ったものの、いずれも不調に終わり、現在はアンゴラの大手銀行バンコBICのポルトガル子会社との間で独占交渉が進められている。

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