2011/10/31

環境・通信・その他

ダイオキシン汚染防止の規則案を承認

この記事の要約

EU加盟国は21日、食物連鎖獣疫委員会の会合で、食品のダイオキシン汚染防止に向けた規則案を承認した。飼料や食品へのダイオキシン混入を回避するためのより徹底した方策が盛り込まれている。欧州議会と理事会の承認を経て、2012 […]

EU加盟国は21日、食物連鎖獣疫委員会の会合で、食品のダイオキシン汚染防止に向けた規則案を承認した。飼料や食品へのダイオキシン混入を回避するためのより徹底した方策が盛り込まれている。欧州議会と理事会の承認を経て、2012年からの施行を見込んでいる。

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規則案主な内容は◇植物油の加工、植物油由来の製品の製造、油脂のブレンドを行う業者には登録のほかに当局からの認可を受けることを義務付ける◇飼料や食用向けの油脂と、化学産業向けなどの工業用油脂の製造・輸送の分離を徹底する◇製品表示は、用途を明確に記載する◇ダイオキシン汚染のリスクが見込まれる製品に、EU共通のテストを導入する◇基準値を超えるダイオキシンを発見した研究機関は速やかに当局に報告する――など。

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欧州委員会は1月下旬、ドイツで発がん性のあるダイオキシンが混入した多量の家畜飼料が出回り卵や鶏肉、豚肉などが汚染されたスキャンダルを受け、ダイオキシン取締りの厳格化に向けた取り組みを進めていた。ダリ委員(保健・消費者保護担当)は、規則案が食物連鎖獣疫委の決定を受けて、「決定は、ダイオキシン危機に対するEUの回答だ」と述べ、食品と飼料の流通の安全強化につながるとの見方を示した。

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