2011/11/21

競争法

日欧旅客便のカルテル問題終結、欧州委が調査打ち切り

この記事の要約

欧州委員会は14日、日本と欧州を結ぶ旅客便を運航する航空会社のカルテル疑惑をめぐる調査を打ち切ったと発表した。先ごろ締結された航空運賃協定で、同路線の運賃が自由に設定できるようになったことを大きな理由としている。\ 欧州 […]

欧州委員会は14日、日本と欧州を結ぶ旅客便を運航する航空会社のカルテル疑惑をめぐる調査を打ち切ったと発表した。先ごろ締結された航空運賃協定で、同路線の運賃が自由に設定できるようになったことを大きな理由としている。

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欧州委は2008年3月、複数の航空会社が日欧路線の旅客運賃で価格カルテルを結んでいる疑いがあるとして、関係各社への立ち入り調査を実施。独ルフトハンザ航空、仏エールフランス─KLM傘下のKLMロイヤルダッチ・エアラインが調査対象に含まれていた。

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EUでは航空会社のカルテルで、日欧の旅客便のほか、国際航空貨物のカルテル疑惑についても06年に調査を開始。その結果、日本航空、ルフトハンザ、エールフランス─KLM、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)など12社が燃料価格の上昇分を上乗せする「燃油特別付加運賃」(燃油サーチャージ)を一律にするなどカルテルを結んでいたとして、2010年11月に総額約8億ユーロの制裁金支払いを命じた経緯がある。

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