2011/11/21

環境・通信・その他

たばこの「低延焼」処理が義務化、通常製品は販売禁止に

この記事の要約

EU加盟国で18日、「低延焼」の処理を施していない紙巻たばこの販売を禁止する新規制が導入された。たばこが原因の火事を減らすための措置で、放置したままだと自然に火が消える「RIP(Reduced Ignition Prop […]

EU加盟国で18日、「低延焼」の処理を施していない紙巻たばこの販売を禁止する新規制が導入された。たばこが原因の火事を減らすための措置で、放置したままだと自然に火が消える「RIP(Reduced Ignition Propensity)」と呼ばれる低延焼性のたばこ以外は域内での流通が全面的に禁止される。

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EU域内では2003-08年にたばこの不始末による火事が年間3万件以上発生し、1,000人を超える死者が出た。こうした現状を改善するため、EU加盟国は08年、域内で販売されるすべての紙巻たばこについて、低延焼の処理を施すことをメーカーに義務づけることで合意。3年間の移行期間を経て、新たな基準を満たしていない通常のたばこの販売が全面禁止されることになった。EU以外ではすでに米国、カナダ、豪州で同様の規制が導入されている。

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RIPたばこは紙巻部分の2カ所にリング状の厚紙をはめ込んだもので、このリングが空気を遮断して燃焼がそこでストップする仕組み。欧州委によると、昨年4月に新規制が先行導入されたフィンランドではたばこが原因の火事による死者が43%減少した。欧州委はこうしたデータから、RIPたばこの導入によって年間約500人の命を救うことができるとしている。

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