2011/11/21

欧州ビジネスウオッチ

BMW、炭素繊維SGLに15%出資

この記事の要約

独自動車大手のBMWは18日、戦略提携している炭素繊維メーカー、SGL カーボンの株式15.16%を取得したと発表した。BMWの大株主である投資会社スキオンはSGL株を約29% 保有しており、両社はSGL株を合わせて約4 […]

独自動車大手のBMWは18日、戦略提携している炭素繊維メーカー、SGL カーボンの株式15.16%を取得したと発表した。BMWの大株主である投資会社スキオンはSGL株を約29% 保有しており、両社はSGL株を合わせて約44%確保。過半数株を下回っているものの、株主総会に出席しない株主も多いため、総会での過半数を実質的に制した格好だ。取引金額は公表していない。

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BMWは車両軽量化に向けてSGLと共同で合弁会社を2009年に設立、炭素繊維素材の開発・生産に取り組んでいる。同合弁で生産される炭素繊維はBMWが2013年に市場投入する電気自動車「BMW 13」と「BMW i8」に投入される予定だ。

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SGLに対してはフォルクスワーゲン(VW)が2月に8.18%を出資した。VW は出資比率を10%以上に引き上げる計画はないとしているものの、SGLへの影響力行使や買収を狙っている可能性を排除できず、BMWは今回の出資でVWを強くけん制した格好だ。

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