2011/12/12

総合 –EUウオッチャー

クロアチアが加盟条約調印、セルビアの加盟候補認定は先送り

この記事の要約

クロアチアは9日のEU首脳会議で、EU加盟条約に調印した。同国は全加盟国による批准を経て、2013年7月1日に正式加盟する。EU拡大は2007年のルーマニア、ブルガリア加盟以来。加盟国は28カ国に増える。旧ユーゴ諸国のE […]

クロアチアは9日のEU首脳会議で、EU加盟条約に調印した。同国は全加盟国による批准を経て、2013年7月1日に正式加盟する。EU拡大は2007年のルーマニア、ブルガリア加盟以来。加盟国は28カ国に増える。旧ユーゴ諸国のEU入りは、04年に加盟したスロベニアに続く2カ国目となる。

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クロアチアは2005年12月にEUとの加盟交渉を開始。今年6月に交渉を完了していた。

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一方、首脳会議ではセルビアの加盟候補国認定を見送った。2009年12月に加盟を正式申請したセルビアは、今回の首脳会議での加盟候補国認定を目指していた。しかし、一方的に独立を宣言したコソボとの関係正常化が難航。コソボ内のセルビア系住民が11月に国境管理を妨害し、平和維持活動に当たっている北大西洋条約機構(NATO)軍の兵士50人余りを負傷させる事件が起こったことなどから、EUはセルビア政府のコソボ問題解決に向けた努力を促すため、加盟候補国認定を先送りした。

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EUは来年2月の外相理事会で同認定の可否を判断する予定。順調に行けば、3月の首脳会議で認定され、加盟交渉開始の日程が決まる。

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このほか首脳会議では、すでに加盟候補国となっているモンテネグロとの加盟開始について、同国が汚職・組織犯罪対策を強化することを条件に、来年6月に承認することを確認した。

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