2011/12/12

競争法

欧州委がパナソニックなどに制裁、コンプレッサーのカルテルで

この記事の要約

欧州委員会は7日、パナソニックなど5社が冷蔵・冷凍庫などに使われるコンプレッサーの販売で価格カルテルを結んでいたとして、うち4社に総額約1億6,119万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。パナソニックの制裁額は700 […]

欧州委員会は7日、パナソニックなど5社が冷蔵・冷凍庫などに使われるコンプレッサーの販売で価格カルテルを結んでいたとして、うち4社に総額約1億6,119万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。パナソニックの制裁額は700万ユーロを超える。

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制裁を科されたのはパナソニック、デンマークのダンフォス、伊アプライアンス・コンポーネンツ・カンパニーズ(ACC)、ブラジルのエンブラコ。制裁額はダンフォスが9,000万ユーロ、エンブラコが5,453万ユーロ、ACCが900万ユーロ、パナソニックが766万8,000ユーロ。このほか米テカムセもカルテルに加わったが、最初に通報して摘発に協力したことから、制裁を全額免除された。

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欧州委は2009年2月、冷蔵・冷凍庫や業務用の自動販売機、アイスクリーム保冷庫などに使われるコンプレッサーの販売をめぐるカルテル疑惑が浮上したとして、関係各社に立ち入り調査を実施。事実関係の究明を進めてきた。その結果、各社は2004年4月から07年10月(パナソニックは06年11月)にかけて、EU加盟国を主体とする欧州経済領域(EEA)内で価格カルテルを結んでいたと断定し、制裁を決めた。

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今回のカルテルでは、対象企業が調査段階でカルテルに関与したことを認め、調査に協力すれば制裁を10%減額する和解制度が適用された。

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パナソニックは8日発表の声明で「この度の事態を真摯に受け止め、信頼回復に努めていく」としている。

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