2011/12/19

欧州ビジネスウオッチ

BMI航空買収、ヴァージンが参戦

この記事の要約

英ヴァージン・アトランティック航空は12日、独ルフトハンザの英子会社ブリティッシュ・ミッドランド航空(BMI)の買収に向けた交渉を開始したと発表した。ルフトハンザは11月、英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とスペイン […]

英ヴァージン・アトランティック航空は12日、独ルフトハンザの英子会社ブリティッシュ・ミッドランド航空(BMI)の買収に向けた交渉を開始したと発表した。ルフトハンザは11月、英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とスペインのイベリア航空が合併して発足したインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)にBMIを売却することで基本合意していたが、ヴァージンの参戦で行方が分からなくなってきた。

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ルフトハンザは2009年にBMIを完全子会社としたが、赤字が改善しないことから売却を決定。11月4日にIAGと基本合意し、同社が買収案をまとめるためBMIの帳簿を提供していた。ルフトハンザはヴァージンにも帳簿を開示し、買収提案を待つ。

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ルフトハンザの広報担当者は「どちらの提案がBMIの将来にとって魅力的か判断する」と述べ、現時点では中立であることを強調した。

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IAGがBMIを買収する場合、BAが欧州最大の拠点空港である英ヒースロー空港で持つ発着枠が拡大し、市場寡占が強まることから、EUなどによる買収審査で一部事業・権益の放出を迫られる可能性がある。このため、買収手続きががスムーズに進むヴァージンの方が有利との見方が出ている。

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