2012/1/16

総合 –EUウオッチャー

伊・スペインの国債入札順調、利回りが急低下

この記事の要約

イタリア、スペインは12日実施した短・中期国債の入札で、総額約220億ユーロを調達した。ともに需要が旺盛で利回りが急低下し、発行枠を問題なく消化。政危機に直面する両国だが、今年の資金調達は順調なスタートを切った。\ イタ […]

イタリア、スペインは12日実施した短・中期国債の入札で、総額約220億ユーロを調達した。ともに需要が旺盛で利回りが急低下し、発行枠を問題なく消化。政危機に直面する両国だが、今年の資金調達は順調なスタートを切った。

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イタリアは1年物国債など120億ユーロ相当を発行。1年物の平均落札利回りは前回(12月12日)の5.952%から2.735%まで低下した。

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スペインが発行したのは3、4、5年物国債。応募が殺到して、5%を超えていた利回りは4%を割り込み、募集額の2倍を超える99億8,000万ユーロを発行した。

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巨額の累積債務を抱える両国は、第2のギリシャとなる懸念がくすぶっており、国債利回りは昨年、高水準で推移していた。ここにきて状況が改善したのは、欧州中央銀行(ECB)が年末に実施した資金の大量供給が効果をあげ、市場の流動性が一時より高まったためとみられている。

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指標となる10年物国債の流通利回りも、同日はイタリアが6.6%、スペインが5.15%に低下し、危険水域とされる7%を下回っている。

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