2012/1/30

総合 –EUウオッチャー

ブルガリア、シェンゲンビザ保有者の渡航制限緩和

この記事の要約

ブルガリア政府は25日、「シェンゲン協定」加盟国が発給したビザ(査証)の保有者に対して、ブルガリア入国時のビザ取得を免除すると発表した。ブルガリアはシェンゲン協定に加盟していないが、観光客誘致のため旅行制限を緩和する。\ […]

ブルガリア政府は25日、「シェンゲン協定」加盟国が発給したビザ(査証)の保有者に対して、ブルガリア入国時のビザ取得を免除すると発表した。ブルガリアはシェンゲン協定に加盟していないが、観光客誘致のため旅行制限を緩和する。

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シェンゲン協定は、各国が国境審査を廃止し、旅行者がパスポートなしで加盟国間を移動できるようにする仕組み。現在は英国、アイルランド、ルーマニア、ブルガリア、キプロスを除くEU諸国とノルウェー、アイスランド、スイス、リヒテンシュタインの計26カ国が参加している。

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ブルガリアは同26カ国のうち1カ国で発給されたビザを持つ人が観光、商用目的で入国する場合、滞在が3カ月以内であればブルガリアのビザを不要とする。中国、トルコ、ロシアなどの旅行者が対象となる。日本人は、90日以内の観光目的の滞在なら、すでにビザは不要となっている。

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ブルガリアは2007年のEU加盟に続き、シェンゲン協定への参加を目指している。しかし、オランダとフィンランドが同国の汚職・組織犯罪対策が不十分で、密輸の横行、犯罪者や不法移民流入の恐れがあるとして拒否権を行使したため、昨年9月のEU内相理事会で決定が見送られた経緯がある。

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